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東京都港区の歴史
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所在地 港区六本木1-6-1 (泉ガーデンタワー)

港区指定文化財(旧跡)
 永井荷風旧居「偏奇館」跡
          平成16年(2004)10月26日指定



 小説家永井荷風が、大正9年(1920)に木造洋風2階建の偏奇館を新築し、25年ほど独居自適の生活を送りましたが、昭和20年(1945)3月10日の空襲で焼失しました。荷風はここで「雨瀟瀟(あめしょうしょう)」「濹東綺譚(ぼくとうきだん)」などの名作を書いています。偏奇館というのは、ペンキ塗りの洋館をもじったまでですが、軽佻浮薄な日本近代を憎み、市井に隠れて、滅びゆく江戸情緒に郷愁をみいだすといった、当時の荷風の心境・作風とよく合致したものといえます。

冀くば来りてわが門を敲くことなかれ
われ一人すむといへど 幾年月の過ぎ来しかた
思い出の夢のかずかず限り知られず
                
「偏奇館吟章」より

 平成14年(2002)12月 港区教育委員会
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